結論から3行で
- 請求書に、法律で決まった様式はありません。ExcelでもWordでも手書きでも大丈夫です。
- 書く項目は、基本の7つ。インボイス登録をしている人は、そこに3つ足します。
- 迷いやすいのは「源泉徴収・消費税・振込手数料」の3つ。どれも、送る前に取引先へひとこと確認すれば解決します。
請求書に、決まったフォーマットはない
初めて請求書を作るとき、まず「正式な様式があるのでは」と不安になります。ありません。国税庁もフォーマットを定めておらず、必要な事項が書かれていれば形式は自由です。
基本の7項目
- 自分の氏名または屋号
- 相手(取引先)の氏名・名称
- 発行日(取引先の締め日に合わせることが多い)
- 取引の内容(何の仕事か)
- 金額(税込か税抜かを明確に。消費税額も書く)
- 振込先の口座
- 支払期日(取引先から指定されることが多い)
このうち1〜5は、消費税のルール上も求められる記載事項に対応しています。6と7は法律上の必須ではありませんが、書かないと入金されません。実務では必須と考えてください。
インボイス登録をしている場合は、3つ足す
適格請求書(インボイス)として出す場合は、上の7つに加えて次の3つが必要です(国税庁 No.6625)。
- 登録番号(Tから始まる13桁)
- 適用税率(フリーランスの業務はほとんどが10%)
- 税率ごとに区分した消費税額
といっても、多くのフリーランスの仕事は税率10%だけなので、「10%対象 ◯◯円/消費税 ◯◯円」の一行で足ります。
登録していない場合は、この3つが無いだけで、請求書自体は問題なく出せます。
初めてのとき、迷いやすい3つ
源泉徴収。 原稿料・デザイン料など、個人が受け取る一部の報酬は源泉徴収の対象になりえます(国税庁 No.2792)。対象の場合、取引先が税率10.21%分を差し引いて振り込み、請求書に源泉徴収税額の欄を設けておくと親切です。自分の仕事が対象かどうかは業務内容によるので、契約時に取引先へ確認するのが確実です。
消費税。 「税込でいくらか」を曖昧にしないこと。金額の行き違いは、ほぼここで起きます。
振込手数料。 どちらが負担するかは、法律ではなく取り決めの問題です。請求書に書く前に、ひとこと合意しておきましょう。
僕が初めて請求書を送ったとき
僕が初めて請求書を送ったのは、器の業界のネット進出を手伝っていたときでした。業務委託費として、毎月1枚。最初は書き方を調べるところからでしたが、送ってみると、必要なものは上の7つだけでした。難しいのは書式ではなく、「源泉徴収はどうしますか」「手数料はどちら負担ですか」と最初に聞けるかどうかだけです。
送る前のチェックリスト
- □ 自分の氏名または屋号を書いた
- □ 宛名(取引先の名称)を書いた
- □ 発行日を取引先の締め日に合わせた
- □ 取引内容が相手に伝わる書き方になっている
- □ 金額は税込か税抜かが明確で、消費税額も書いた
- □ 振込先口座と支払期日を書いた
- □ 源泉徴収と振込手数料の扱いを、事前に確認した
よくある質問
Q. ExcelやWordで作っていいですか? はい。様式は自由です。PDFにして送るのが一般的です。
Q. 請求書番号は必要ですか? 法律上の必須項目ではありません。ただ、自分の管理と取引先の照合が楽になるので、付けておくのがおすすめです。
Q. インボイス登録していないと、請求書は出せませんか? 出せます。登録番号が無いだけです。ただし取引先側の消費税の処理(仕入税額控除)に影響する場合があるため、契約時に「登録の予定はあるか」を聞かれることがあります。
出典(一次情報・取得日 2026-07-31)
- 国税庁 No.6625 適格請求書等の記載事項 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6625.htm
- 国税庁 No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2792.htm
※税務の個別の判断は、税務署・税理士等の専門家にご確認ください。
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