※この記事は2026年7月時点の情報をもとにしています。税のルールは変わることがあり、一人ひとりの事情によっても扱いが変わります。最新の内容や個別の判断は、国税庁・税務署・税理士などの専門家に必ずご確認ください。
面貸し(ミラーレンタル)やフリーランスとして働き始めた。指名のお客様も少しずつ増えてきた。——そんなとき、ふと頭をよぎるのが「確定申告って、私もやるの?」という不安ではないでしょうか。
サロンに勤めていた頃は、税金のことはお店がやってくれていた。だから、いざ「自分で申告」と言われても、何から手をつければいいのか分からない。この記事では、そんな面貸し・フリーランスの美容師さんに向けて、確定申告の「まず何をすればいいか」を、できるだけやさしく整理します。
サロン勤めと、まず何が違う?
いちばん大きな違いは、「年末調整があるかどうか」です。
サロンに雇われて働いていたときは、毎年12月ごろに「年末調整」という手続きをお店がしてくれていました。これは、1年間の給料にかかる税金を会社が計算して、精算してくれる仕組みです。だから、多くの場合、自分で確定申告をする必要はありませんでした。
一方、面貸しやフリーランスで働くと、この年末調整をしてくれる人がいません。お店との関係が「雇用」ではなく、対等な事業者同士の取引になるからです。そのため、1年間の収入と経費を自分で計算し、税金を申告する——それが「確定申告」です。
つまり、働き方が変わったことで、これまでお店がやってくれていた「お金の締めくくり」を、自分でやることになった、ということです。
「私は確定申告が必要?」の考え方
ここで多くの人が迷うのが、「そもそも自分は申告しないといけないのか」という点です。
まず大切なのは、「収入」と「所得」は違うということです。収入は、お客様からいただいた売上の合計。所得は、その収入から、仕事のためにかかった費用(経費)を差し引いた、残りの金額です。税金は、この「所得」をもとに考えます。
個人で事業を行っている人は、原則として確定申告が必要です。給与所得者のように年末調整で完結する仕組みがないためです。ただし、所得が一定の金額以下であれば、結果として所得税がかからず、申告が不要になる場合もあります。
この「一定の金額」には、すべての人に適用される「基礎控除」などが関わってきます。基礎控除をはじめとする控除の金額は、年によって見直されることがあります。金額は所得の状況によっても変わり、扱いは一人ひとり異なるため、この記事では具体的な数字の断定は避けます。ご自身がどうなるかは、国税庁の最新情報を確認するか、税務署・税理士に相談するのが確実です。
なお、よく聞く「20万円以下なら申告しなくていい」という話がありますが、これは主に「会社から給料をもらっている人が、副業で少し収入を得た場合」のルールです。面貸し・フリーランスを本業にしている人には、そのまま当てはまるとは限りません。この点も、自己判断せず確認するのが安心です。
確定申告までの、大きな流れ
「申告が必要そうだ」と分かったら、次は準備です。細かい手続きは色々ありますが、大きな流れは次の3つです。
- 記録をためる:お客様からの売上と、仕事で使ったお金(経費)を、1年分まとめておく。レシートや領収書は捨てずに保管する。
- 申告書を作る:ためた記録をもとに、確定申告書を作成する。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使うと、画面の案内に沿って入力するだけで、税額が自動で計算されます。
- 期限内に出す:作成した申告書を、期間内に提出する。所得税の確定申告は、原則として翌年の2月16日から3月15日までです(土日祝の場合は翌平日にずれます)。
この3ステップのうち、いちばん大変で、いちばん差がつくのが、最初の「記録をためる」です。
いちばん大事なのは「日々の記録」
確定申告でつまずく人の多くは、申告の時期になってから、1年分のレシートや売上を一気に整理しようとして、途方に暮れてしまいます。
逆に言えば、日々のお金の流れをこまめに記録しておくだけで、申告の準備は驚くほどラクになります。特別なことは必要ありません。「いくら入ってきて、何にいくら使ったか」を、その都度残しておく。それだけで、確定申告の時期に慌てずに済みます。
数字が苦手でも大丈夫です。かんたんお金の管理アプリ「エール」は、レシートを撮るだけでAIが記録をお手伝いする、経営管理アプリです。日々の売上と経費が自然にたまっていくので、面貸し・フリーランスとして働きながら、申告に向けた準備も少しずつ整えられます。手続きそのものではなく、その「土台」となる毎日の記録を、やさしく支えます。
まとめ
最後に、要点を整理します。
- 面貸し・フリーランスになると、サロン勤めと違って年末調整がなく、確定申告は原則として自分で行う。
- 申告が必要かは「収入」ではなく「所得」で考える。基礎控除などの控除の金額は年によって見直されることがあるため、詳細は国税庁・税務署・税理士に確認する。
- 申告までの流れは「記録をためる → 申告書を作る → 期限内に出す」の3ステップ。いちばん大事なのは日々の記録。
働き方が変わって、最初は分からないことばかりで不安になるかもしれません。でも、ひとつずつ確認していけば大丈夫です。まずは、今日の売上とレシートを、ひとつ記録するところから始めてみてください。
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出典
- 国税庁 タックスアンサー No.2020「確定申告」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2020.htm (2026年7月13日参照)
- 国税庁 タックスアンサー No.1300「所得の区分のあらまし」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1300.htm (2026年7月13日参照)
- 国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm (2026年7月13日参照)
※本記事は一般的な情報の整理です。個別の判断や最新の制度内容は、国税庁・税務署・税理士などの専門家にご確認ください。